- 前田 英継
西福寺と越後のミケランジェロ
9月に入っても暑い日が続きますね。今日も新潟は真夏のような暑さでした。
今日は南魚沼市まで用事があって出掛けたついでに、時間もあったので西福寺というお寺に寄ってきました。
西福寺は南魚沼市のお隣、魚沼市にある曹洞宗の寺院です。1534年に天台宗の寺院として創建され、後に曹洞宗に改宗したのだそうです。「日本のミケランジェロ」と呼ばれる江戸時代の彫刻師・石川雲蝶の彫刻が多く残されていることで有名なお寺です。
そんなお寺をお参りして、石川雲蝶のその巨大な才能のほんのひとかけらでも自分に取り込めたら・・・という願いもありました・・・

石川雲蝶は1814年に江戸で生まれています。若くして彫刻師と活躍し、苗字帯刀を許されたそうです。
その後、新潟県三条市にある法華宗総本山・本成寺修築のために呼ばれ越後国に入っています。そのまま三条で婿養子に入り、1883年(明治16年)三条で70年の生涯を閉じています。
秋葉神社奥の院(長岡市)、瑞祥庵金剛力士像(湯沢町)など新潟県内の各地に作品を残していますが、その代表的なものがこの西福寺開山堂に残されているわけです。2011年には西福寺境内に「石川雲蝶 顕彰の像」が建立されています。

今日も暑い中、数多くの人達が訪れていました。
残念ながら開山堂を始め、全ての建物内は写真撮影が禁止されている為、画像は一切ありません。開山堂のあちらこちらに綺麗な、そして迫力のある作品が残されているのですが、圧巻は天井にある「道元禅師猛虎調伏の図」です。新潟県の文化財にも指定されている作品なのですが、首が痛くなるのも気にせず天井を見上げていました。この作品は西福寺のホームページで見ることができます。
また境内もとても美しく手が入れられていて、あちこち歩き回っている間にあっという間に2時間近くが経っていました。
これから秋を迎えますが、もう少し気温が下がってから(例えば紅葉の時期などに)あらためて訪れてみたいと思える、そんな静かな場所でした。